怪我したことでネタが思い浮かび電車と帰りの歩きで書いてました\(^o^)/
書きたい部分をちょこちょこ書くのが好き^ω^
書きたい部分をちょこちょこ書くのが好き^ω^
<鳴上悠の場合>
体育の時間。八十稲羽は生徒数が少ないため、2クラス合同で行っている。
男子の体育の授業が終わり、更衣室に帰ろうとした時。
「ちょっ、大丈夫?!」
千枝が声を上げていて、その方向を見ると座り込んでいるひなたの姿があった。
「どうかしたのか?」
「鳴上くん」
悠は気になり、駆け寄って声をかける。
「ここに段差があるでしょ?それに躓いたみたいで、ひなた、顔から転んじゃって……」
声が出せないひなたに代わり、千枝が説明をする。
千枝はその瞬間を見ていたのだろう。
呆れた表情と痛そうな表情がない交ぜになっていた。
ひなたを見ると、ひざを擦りむいていて、大きな擦り傷から血が垂れていた。
悠はそれを見るとひなたに背を向けてしゃがみこむ。
ひなたがそれを不思議そうに見つめていた時、悠が振り向く。
「槙塚、乗って」
それでようやく悠がひなたをおぶろうとしていたことに気付き、ひなたはあたふたとした様子で腕をパタパタと振っていた。
「ひなた乗せてもらいなよ!制服と荷物は後で持ってってあげるからさ」
千枝がひなたを悠の背中へと導き、ひなたは悠におぶられる形になった。
悠がそのまま校舎へと歩き出していくのを千枝は見送った。
「着いた」
悠が保健室の前でそう呟くが、悠は一向に戸を開ける様子はない。
それにひなたが首をかしげていると、悠が槙塚、と呼ぶ。
「手が塞がってて開けられないんだ。悪いが開けてもらっていいか?」
悠はひなたをおぶっていることで
両手が塞がっている。
戸を開けないのではなく開けられなかったということに気付き、ひなたは慌てて腕を伸ばして保健室の戸を開けた。
「あれ、先生がいない……」
養護教諭がいない場合は保健室の鍵は閉まってるはずなのに。
まぁ稀にこんなこともあるか、と悠は思い、ベッドにひなたを座らせる。
近くにあるティッシュをとり、水道で
濡らせる。
「消毒の前に洗わなきゃな」
悠はひなたのひざに濡らせたティッシュを当てる。
それだけで痛みを感じたらしく、ひなたはビクンとひざを震わせた。
「痛かったか?悪い」
悠はひなたのその様子に逸早く気づき謝罪するが、ひなたは眉をハの字に下げながらも笑って首を横に振った。
ひざに付いたままだった砂利などを粗方取り、消毒をしようという時、保健室の扉が開く。
「あら……槙塚さんと鳴上くん、だったかしら。どうしたの?」
養護教諭だった。
「槙塚が怪我をしたので」
「そうだったの。大丈夫、槙塚さん?」
養護教諭は手際よく消毒、手当てをこなしていく。
「じゃあこれに名前と来室理由を書いてくれる?」
バインダーに挟んだ入室届けを渡され、ひなたがそれを書いてるとき、急いで着替えてきたのだろう千枝と雪子が保健室に入ってきた。
「ひなたー、着替え持ってきたよ!」
「早いな」
「千枝が早くって急ぐから……」
雪子の息は切れていた。
走ってきたのだろうか。
「じゃあ、俺はこれで……」
そう離れていこうとした矢先、体操着の裾を掴まれる。
その手はひなたのものだった。
悠は驚いて、ひなたを見るとひなたはゆっくりと口を動かし、何かを伝えようとしていた。
もう一度ひなたはゆっくりと大きく口を動かす。
あ、り、が、と、う。
「…どういたしまして」
ひなたは意図が悠に伝わったことを感じ、頬を赤く染めながら嬉しそうに笑った。
体育の時間。八十稲羽は生徒数が少ないため、2クラス合同で行っている。
男子の体育の授業が終わり、更衣室に帰ろうとした時。
「ちょっ、大丈夫?!」
千枝が声を上げていて、その方向を見ると座り込んでいるひなたの姿があった。
「どうかしたのか?」
「鳴上くん」
悠は気になり、駆け寄って声をかける。
「ここに段差があるでしょ?それに躓いたみたいで、ひなた、顔から転んじゃって……」
声が出せないひなたに代わり、千枝が説明をする。
千枝はその瞬間を見ていたのだろう。
呆れた表情と痛そうな表情がない交ぜになっていた。
ひなたを見ると、ひざを擦りむいていて、大きな擦り傷から血が垂れていた。
悠はそれを見るとひなたに背を向けてしゃがみこむ。
ひなたがそれを不思議そうに見つめていた時、悠が振り向く。
「槙塚、乗って」
それでようやく悠がひなたをおぶろうとしていたことに気付き、ひなたはあたふたとした様子で腕をパタパタと振っていた。
「ひなた乗せてもらいなよ!制服と荷物は後で持ってってあげるからさ」
千枝がひなたを悠の背中へと導き、ひなたは悠におぶられる形になった。
悠がそのまま校舎へと歩き出していくのを千枝は見送った。
「着いた」
悠が保健室の前でそう呟くが、悠は一向に戸を開ける様子はない。
それにひなたが首をかしげていると、悠が槙塚、と呼ぶ。
「手が塞がってて開けられないんだ。悪いが開けてもらっていいか?」
悠はひなたをおぶっていることで
両手が塞がっている。
戸を開けないのではなく開けられなかったということに気付き、ひなたは慌てて腕を伸ばして保健室の戸を開けた。
「あれ、先生がいない……」
養護教諭がいない場合は保健室の鍵は閉まってるはずなのに。
まぁ稀にこんなこともあるか、と悠は思い、ベッドにひなたを座らせる。
近くにあるティッシュをとり、水道で
濡らせる。
「消毒の前に洗わなきゃな」
悠はひなたのひざに濡らせたティッシュを当てる。
それだけで痛みを感じたらしく、ひなたはビクンとひざを震わせた。
「痛かったか?悪い」
悠はひなたのその様子に逸早く気づき謝罪するが、ひなたは眉をハの字に下げながらも笑って首を横に振った。
ひざに付いたままだった砂利などを粗方取り、消毒をしようという時、保健室の扉が開く。
「あら……槙塚さんと鳴上くん、だったかしら。どうしたの?」
養護教諭だった。
「槙塚が怪我をしたので」
「そうだったの。大丈夫、槙塚さん?」
養護教諭は手際よく消毒、手当てをこなしていく。
「じゃあこれに名前と来室理由を書いてくれる?」
バインダーに挟んだ入室届けを渡され、ひなたがそれを書いてるとき、急いで着替えてきたのだろう千枝と雪子が保健室に入ってきた。
「ひなたー、着替え持ってきたよ!」
「早いな」
「千枝が早くって急ぐから……」
雪子の息は切れていた。
走ってきたのだろうか。
「じゃあ、俺はこれで……」
そう離れていこうとした矢先、体操着の裾を掴まれる。
その手はひなたのものだった。
悠は驚いて、ひなたを見るとひなたはゆっくりと口を動かし、何かを伝えようとしていた。
もう一度ひなたはゆっくりと大きく口を動かす。
あ、り、が、と、う。
「…どういたしまして」
ひなたは意図が悠に伝わったことを感じ、頬を赤く染めながら嬉しそうに笑った。
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