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09/04/02設置。
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響也からみた天かな。
ちょっと尻切れな感じは否めない\(^o^)/

コルダシリーズ最新刊の「菩提樹寮のアリア」を読んで、3がしたくなってデータ見てたら書きたくなった産物。
夢じゃないです。コルダで夢はあんまり欠けん。主人公の香穂ちゃん、かなでちゃん至上なもので。

ゲームのネタバレ甚だしいです。
読んでも大丈夫な方は続きからどうぞ!

天音が、またメンバーを変えた。
ピアノを弾いていた、確か天宮静という名の男だ。
あのピアノはなかなかのものだった。
あれほどの実力を持つのに、なぜメンバーを変えたのか。
響也にはその理由など全くわからなかった。
いや、あのいけすかない男――冥加――がメンバーをころころと変える理由など知ってもしょうがない。
響也は頭を振った。

それよりも響也は隣で明らかに落ち込んだ様子を見せている――とても大切な――幼なじみのことが気にかかっていた。
セミファイナルのすぐ後くらいだろうか。
最近、よくこのような様子を見せているかなで。
それに先ほどの天音のメンバーの話になると、その瞳はいつもより揺れていて、明らかに動揺しているのが目に見えた。

ちっ……なんなんだよ。
そう内心で舌打ちする。
落ち込む理由を問いただしたい気持ちはあったが、響也はそれをしなかった。
いや―――できなかった。

そして、ファイナル中盤。
かなでの音は昔のような柔らかさを取り戻しつつあったのが、それがまた、消えていた。
ただでさえ、天音は強敵だというのに、かなでがこの状況。
戦況は星奏の若干の不利となっていた。

そして、お互いが一曲披露し終えた頃。
「待ってください!」
そう、声がして会場の一番後ろの真ん中の扉が勢いよく開く。
そこにいたのは、天宮静だった。
肩で息をし、その顔はいつもの飄々とした柔和なものではなかった。
纏う雰囲気は真剣そのもの。
皆が呆気にとられている中、響也の隣で佇んでいたかなでが駆け出す。
「おい、どこ行くんだよ!」
客席間の通路を走り、お互いを呼びあう天宮とかなで。

やめろよ。行くなよ。

響也がその腕を懸命に伸ばしても、もうかなでには届かなかった。
かたく抱きあい、お互いの存在と愛を確かめあう2人。

なぁ、やめてくれよ!
俺からそいつを――かなでをとらないでくれ……!!

そう叫んで、2人を今すぐにでも離しに行きたいのに、それは許されることはなく、響也の足はまるでとても重い重石をつけられているかのように、一歩たりとも動くことはなかった。




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